当日のプログラム表紙
 第5回    世界マスターズ水泳選手権大会出場記録

 1994年7月4日〜10日、カナダ・モントリオールで開催された第5回世界マスターズ水泳選手権大会の参加記録である。

「記録・感想」

=2年に1回世界各国で=
 「TAKE YOUR MAKS」 ”ボー” モントリオール・オリンピックプールのスタート音は、ピストルの発射音ではなく”ボー”と言う電子音だった。
 この大会は2年に1回、世界各地で開らかれ、今回(1994年)はカナダ・モントリオールで7月4日から10日まで、参加41カ国、参加人員は3473人、日本からは464人が参加した。参加資格は25歳以上でマスターズ水泳協会に加盟していることが条件。競技は男女別、5歳きざみの年齢別タイムレースで行われる。

=出場者の最年長は百歳= 
 参加選手の中にはローマオリンピック平泳ぎ銀メダリスト大崎剛彦をはじめ元オリンピック選手20人近くが出場した。出場選手の最年長者は100歳、前回大会に続いて100b自由形ほか5種目に出場した米国のトム・レーンさん。日本の最年長者は85歳の小山賢之助さん(横浜)、50m、100m平泳ぎに出場し、それぞれ2位の成績。小生は、55歳〜59歳組みの100m、50m平泳ぎ、あまり得意ではない50m自由形にもエントリーして3種目を泳いできた。

=大会3日目百平に出場=
 本命の100m平泳ぎに出場したのは大会3日目。ホテルから地下鉄で午後1時頃会場のオリンピックプールへ。IDカードを胸にした各国選手も、それぞれの出場時間に合わせて会場に集まってくる。スタンドは各国の観客、選手で一杯。
 試合の進行は遅れ気味で午後6時頃に、やっと100m平泳ぎ出場選手の招集が始まった。IDカードのチェックを受けて待機所でスタートの順番を待つ。周囲は体格のデカイ外国選手が多い。コースは10コース、従って当面の相手は9人だ。自分のコースは第4コース、隣のコースは日本人で第1回から出場しているとのこと、エントリータイムは、私より1秒早い。「お互いに泳ぎを楽しみましょう」と声をかけあってスタート台に上がる。
 ”ボー”印象に残るスタート合図の電子音。前半は抑え気味、50mはいい感じでターン、いい位置をキープしているようだ。徐々にピッチを上げる。プールの透明度は良く、水深2mのプールの底の模様がよく見える。75mの位置を示すプールの底のラインを確認後さらにピッチを上げて、勢いよくゴールタッチ板を叩く。すぐにプール後方にある電光掲示板を振り返る。

 
 (着順を表示する電光掲示板)

=ヤッター!1着でゴール=
 『4 KINOSHITA JPN 1'40"79 』 コース、氏名、国籍、1分40秒79のタイムに続いて、順位を示す”1”の電光文字が輝いていた。計時員が人差し指を立てて1位であることを知らしてくれる。2位はカナダ、3位は隣のコースの日本人、コースロープを潜って「速いじゃないですか」と祝福してくれる。感激だ。オリンピックプールの電光掲示板に輝いた自分の名前と記録は永久に忘れることはないだろう。
 結局、全体の順位では22位であったが、十分に力を出し切った満足のいくレースであった。私にとっては初めての世界大会出場、さまざまな人々との出会い、競技前の緊張感・・・・・かけがえのない思い出となった。